ステーション

撮影ほかで九段下へ行っていて、地元の駅に着いたのが23時過ぎ。
電車を降りて、ホームを歩いていると後ろから男性が駈けてきて、オレをあっという間に追い越した。
すると、その男性が、オレの数メートル先で、「パサ」っと封筒のようなもを落とし、そのまま気づかずに走り去ってしまった。
オレはのんびりと歩いて、その封筒まで近づく。ホームには多くの人がいたが誰もそれを拾わなかったので、結局オレが拾い上げた。
封筒にはなにやら数字が書いてあって、中身はお金みたい。
落とした人に声をかけようと思ったが、あっという間に走り去ってしまったので、まったく解らない。
このままネコババしようかなという考えも、一瞬脳裏を横切ったが、たくさんの人に封筒を拾っている姿を目撃されているし、
「あれ、金入ってるんじゃね?」という声も後ろから聞こえていたので、改札に届けることにした。
駅員に声をかけ、拾った場所などを説明していると、
「権利を主張しますか?」とたずねられた。
この時点まで、中身を確認してなかったので
「一応、いくら入ってるか教えてもらえます?」ときいたところ、「1万3000円くらい入ってますね」といわれたので、即座に「主張します!」と返答。
そこから、書類の作成のため改札のわきでしばらく待つことに。暇なので、改札窓口に来る人を観察していると、
「エレベーターはどこですか?」と聞いてくる人が。どうやらツレが車イスらしいのだが、エレベーターが終わってしまっているとのこと。
せっかくのバリアフリーなんだから、せめて終電が終わるくらいまではエレベーター稼働させておけばいいのに。
その後、改札の外から男女のカップルが来た。男性は心配そうな顔。女性は明らかに飲みすぎで、顔は真っ赤でどんよりとした表情。唇もケイレンしている。
男性が「トイレ貸してください」と声をかけ、改札内へ入っていった。
いえばトイレ貸してくれんだね。
電車が到着して、降りてくる人混みの中で、折りたたみ自転車をもった若いサラリーマン風の男性が窓口にきた。
どうやら乗り越しと、自転車持ち込みの精算のよう。少し酔っているようで、うれしそうに「宴会の景品で当たっちゃったんですよ」と、自転車について説明していた。
しばらくすると、トイレに行ったカップルが帰ってきた。女性は顔は赤いものの、唇のケイレンはなくなり、すっかりご機嫌な表情に変わっていた。
もっとも男性も、ちょっとウンザリしたような顔に変わっていたが。
結局15分ほど待って書類が完成。金額は約1万5000円でした。届けがなければ半年で連絡がくるとのこと。
どうなるかね?

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