映画版容疑者Xの献身でオイラが満足していない点

ネタバレの可能性あり。
気をつけて読んでね。
とりあえず、まだ原作の再読はしてないが、容疑者Xの献身でなにがポイントかというと、メインとなるトリックよりも、石上を救ってくれたものの対象が何か? ということだと思うのよ。
実際トリックは途中でわかったし。
人生の失敗ルートとして描かれた石神。その対照的キャラクターが湯川。
失敗ルートゆえ、その人生に悲観して自らその人生を終わりにしようとした石神をこの世に引き戻したのが……
隣に引っ越してきた花岡靖子。
と思いきやあれれその娘、美里に惹かれたの???
と思わせつつ、じつは性的対象というよりも愛のある人間関係に心が救われていた。
というのが本質だと思うんですよ。
だから石神は靖子にいい人が表われれば、その人と結ばれることを望むわけだし。
ところが、映画だと靖子に対する愛というのが非常に強い感じなんですよね。
これはひとえに、殺人前の日常生活で石神が花岡親子をどのように感じて、どのように心の糧としていたかの描写が弱いせいだと思う。
だもんで、オレが撮るなら山登りのシーンよりも、殺人前のシーンをもっとじっくりやるべきだと。
ただ、それだと原作未読の脚にはオープニングが退屈きわまりないものになるかもなぁ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました