ポール・ジロー/キュヴェ・スペシャル1976

ポール・ジロー/キュヴェ・スペシャル1976(500ml)ポール・ジロー/キュヴェ・スペシャル1976(500ml)
PAUL GIRAUD Cuvee Speciale1976
分類・ブランデー/コニャック

 やべぇー失敗した。美味すぎる。ほかにちゃんとブランデー飲んで勉強してから飲めばよかった。飲んだ瞬間に涙が出てくるかと思った。
 ポール・ジロー家は1650年からぶどう栽培を行い、1970年代に栽培から蒸留・熟成までを一貫して行うブランデーメーカー。ほかのブランデーがブレンドを行ったものが多いのに対し、まじりっけなしの樽だし。ブランデーのシングルモルトってところか。
 そのポール・ジローのなかでもキュベ・スペシャルは特別なビンテージ物。今回飲んだ(買った)のは、以前発売された1968年に続いて発売された1976年。裏ラベルには以下の様に書かれている。

○ポール・ジロー家は、コニャック最良の産地・グランシャンパーニュの中心のブードビル村で、代々少なくとも10世代に渡り、伝統的な製法で素晴らしい品質のコニャックを造り続けています。私も学校を卒業した後、コニャック造 りの全てを父から学びました。
 1976年は、自分とポールジロー社にとって非常に大きな転換点でした。父のもとで2年間修行した後、初めて自分でコニャック造りをした年であるとと もに、初めてポール・ジローの名前をつけて自社で瓶詰し、販売をスタートした記念すべき年でした。その年の夏は、とても日照りが強く、乾燥した年でした。今でも葡萄の収穫の初日のことは、はっきりと思い出します。数ヶ月近く雨が無かったのですが、突然のものすごい嵐で、収穫を一時ストップせざるをえませんでした。その後の収穫は問題なく非常に良い状態で行うことができ、よく熟したやさしい度数のワインが生まれました。勿論それを蒸留して造ったコニャックも最高の出来となりました。そのコニャックは、樽の中で30年近い長い熟成という眠りから覚め、瓶詰めされ、今まさに皆様のお手元にあります。このコニャックは私にとって「暑い夏」が詰まっています。

 最近1975年も発売されており、どうやら当代ポール・ジロー氏の思い入れのある年をビンテージとして販売しているようだ。
 香りは高貴な甘い香り。甘ったるいではなく、すっきりとした糖蜜のような甘い匂い。口に含むと、その甘みが味覚として一気に口の中に広がる。甘い蜜の詰まった花を口で吸った感じ。そして、口当たりもよくさらりとノドを通っていく。こんなに美味い蒸留酒、今まで飲んだことない。いや、ホント涙が出てくるくらい美味かった。
 もちろんモルトの甘さ(チョコレートのような)とはちがう、元が果物なんだなぁと言うのがわかる甘さ。大事に育てられたぶどうが目に浮かんでくるようだ。
 しかし、ホント失敗したなぁ。これ飲んじゃうと、ほかのブランデー飲めなくなるかも。ブランデーならまだしも、グラッパとかマールはこれと比べると、ただ元気の良いじゃじゃ馬だもんなぁ。それはそれで美味いけど。
 これはあれだ、超美人に「やらせてあげるから飲ませて」といわれても、考え込んだすえ、味の分からない人にはお断りする。それくらい。
 フランス人は酒だけは美味いもん作るなぁ。畜生。1968年はもう気楽に買える酒ではなくなっちゃったけど、今年リリースされた1975年欲しいなぁ(´ρ`)
 ところで、封蝋ってどうやったらキレイに開けられるの? 開けようとしてかなり時間食ったし、手もちょっと怪我した。同じ酒で同じ悩みの人もいるし。今度バーテンダーに聞いてみるか。

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