引用って書けば何でも無断かつタダで使えると思ってる人多くない?

以前からそう考えてる人増えてるだろうなぁと思ってたことなんだけど、「引用」とか「出典」とか書けば、文章でも写真でも映像でも無断かつタダで使えると思ってる人多くね?

個人の日記サイトとかならまだしも、情報を発信して利益を得ているメディア・媒体を運営していても、その感覚の人がうようよいるんだろうなぁと。インターネットが普及し始めてから20年以上、そこそこ警鐘を鳴らしてきたけど浸透しないなぁ・・・・・・サトルちょっと悲しみにてやんでい。

たとえば以下の動画。海外レビューアーの動画を転載して作ってるんですよね。引用・出典表記もないし、許諾をとったようなクレジットもない。

これとか

これ基本的にはアウトだよね。たとえ引用とか出典記載があっても。もし転載元の海外レビュアーがこれ見つけて権利侵害報告をポチポチっと押せば、強制動画削除になるはず。ワンチャン引用元から許可をもらって転載していたとしても、普通はクレジット表記を求めてくるしね。

「A」という商品を紹介するのに、「A」を紹介している動画を使うなら、引用とか出典を表記すれば使えるんじゃない? と思うかもしれませんがダメなんですよね。

なんでかって言うと・・・・・・(遠藤チャンネルふうに読んでね)

その転載しているレビュー動画って、ほかの同一機種をレビューしている動画でも成立するよね? 引用とか出典って、その文章、画像、動画じゃないと記事として成り立たない素材じゃないとダメなのよ。

たとえ転載元のレビュー動画だけがバッテリーベンチをして、その結果を自分の動画に載せてたいと思っても、引用方法としては動画を転載するのではなく、「●●という動画でバッテリーベンチをしており、その結果は●●でした」とナレーションやテロップがギリ引用範囲かなと。なんでかって言うと、動画すなわち転載元が作った作品をあえて出さなくても、記事や動画としては成立するからね。

まぁ実際のところは裁判になってみないとわからない部分もあるけど、基本的にはオリジナルを作った人の言い分ほうが強いっすよ。

なので無断転載で使えるのは、スマートフォンとかだったらメーカーとかの公式が配信してるやつが無難ではある。公式の引用はその商品を紹介する上でほかに変えられない情報だからね

ただそれも結構危なくて、公式動画とかも撮ったカメラマンや出演しているタレントモデル、イラストとの契約が公式での使用のみとかになってることもあるから「無断転載」を禁止しているメーカーや動画も多い。というかほとんどがそうだけどね。なので公式動画だからといって、無断転載すれば無抵抗なまま動画がバンされる危険性も高いのよねぇ。

宣伝になるから黙認しているだけなんだよね。黙認って言うのは逆に、気に入らない場合は刺すよってことの裏返しだからさ。なのでメーカー公式動画使う場合も許諾はとったほうが安心だフォン。

まぁこの手の手法で動画を作るのは、オイラ的には「ナシ寄りのアリ」だとは思ってます。だってラクだもん。商品を買う手間も借りる手間も自分で撮影する手間も転載許諾を撮る手間も吹っ飛ばして動画作れますからね。

まぁ著作権は(法改正でちょっと変わりますが)基本的に親告罪だから、やったもん勝ちみたいなところはあります。でも転載元から「著作権侵害だ!」って刺されたら一発で即死なので、すげぇリスク高いよなぁと。オレには真似できないなというお話でした。

あとYouTubeがPinPとかで、URLで指定したほかの動画を同時に表示する公式機能を作ってくれれば便利なのになぁとも思う。副音声配信・動画とかするときに便利よね。

コメント

  1. ナンバー より:

    > 「●●という動画でバッテリーベンチをしており、その結果は●●でした」とナレーションやテロップ
    これは民法の定義上の引用ではなく事実の提示だと思いましたがいかがでしょうか?

    たとえば文章であれば鍵括弧や引用符でマークアップされるもの、まさにこのコメント1行目が法律上の「引用」であって、
    「中山さんはnakayama.tailwind.bz/?p=10913の記事で動画をテキストに要約することを適切な引用だと述べている」は法律上の引用とみなされることは無いと思いました(例えば科学論文の世界であれば「中山(※1)は~と述べている。 (※1)nakayama.tailwind.bz/?p=10913 」というのが「引用」と慣習的に呼ばれていますが…)

    記事のその他の箇所、特に転載元がクレームをつければ一発で終わってしまうところについては同意します。

タイトルとURLをコピーしました